2012年06月01日

珍しく楽器の話など

ベルを調整した本人がびっくりしてしまいました。

きりくで使っているのはマルマーク社製の楽器です。
ベルというものは、叩いた時最も良い音が返ってくるポイントがあり
そこに合わせて、ベルそのものに刻みが1本入れてあります。
これをStrike Mark といいます。

楽器の構造については、マルマークのWebサイトに掲載してある
このPDFを参照してください(英語)。PDFの6ページに見開きで
(8,9ページと番号が入っている)カットモデルが描いてあります。

このうち、yoke と呼ばれる部分の調整に発見がありました。
ベルを叩く、クラッパー・シャフトの根元にある部分です。
両側からBearing Screw (ネジ止め式のベアリング;逆円錐形の部品)が
はまって、シャフトが旋回するタテ軸を構成しています。

このBearing Screw は、シャフトが動くのと直角方向
(つまり演奏者から見て左右方向)にガタつかないように
かつ、クラッパーの自重だけで自然に動くよう調整します。
だいたい、メーカーの調整だと、遊びを通り越して
ガタついていることが結構あります。
付属の6角レンチ(F♯3から下は3mm、G3から上は2mm)でチェックを。
このガタを取るだけで、音質が安定することが多いです。
注意点として、メーカーの説明によると、Bearing Screwには、
抜け止めのためキザミが入れてあるので、あまり微調整を繰り返すと
抜け止めが効かなくなってきます。

今回判明したのは、Bearing Screwの左右方向の取り付け。
ガタがこない、というだけでは不十分なことがあるようなのです。
向かって左側のBearing Screwをゆるめた分、右側のを
追いかけるように締める。あるいはその逆をやる。
これでクラッパーがベルに当たるポイントが、左右方向に
もっと微妙に調整できるのです。
Strike Mark は外れていないのに、音が悪いというベルに対して
その楽器がもともと持っている以上の音を引き出せる可能性がでてきます。

調整に際して、場合によってはベルを分解することになるので
部品をなくしたりしないよう十分な注意を払って行う必要があります。
試すのであれば、自己責任で、念のため。
いったん分解するなら、ベル本体をメーカー純正の
ポリッシュクリームで磨き上げることもよいことです。
すくなくとも、ホコリはきちんと取り除きましょう。

まず分解ありき、ではありません。各部の緩み、とくに
ハンドルとベル本体を連結している Main Assembly Screwという
止めネジの締め付け方には注意しましょう。
締めすぎても、ネガティブな影響が出ることがあります。
そうやって、音に影響する要因を全てチェックし、それから分解という
手順がいいと思われます。

小さいほうのベルには、分解しなくともBearing Screwが調整できるよう
軸の短い6角レンチがおすすめ。バラすのは、最後の手段にしておくのが安全です。
ベッセル No.8800BP シリーズなど、持つ部分が長いので、作業しやすいです。
(もっとも、この製品は、両方の端を使うことができるようになっています。)
posted by きりく・ハンドベルアンサンブル 福田 義通 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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